「外側上顆炎(がいそくじょうかえん)」は、テニス肘(lateral epicondylitis)とも呼ばれる、肘の外側にある上腕骨外側上顆という部分に炎症が起きる疾患です。主に手首を使う動作の繰り返しが原因で、前腕の伸筋群に過度な負荷がかかって発症します。
🧪 テスト法(徒手検査)
• Thomsenテスト(手関節伸展抵抗テスト)
→ 手首を伸ばした状態で抵抗をかけると、肘の外側に痛みが出る。
• 中指伸展テスト
→ 中指を伸ばした状態で抵抗をかけると痛みが誘発される。
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🧾 関連する筋肉
• 短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)
• 総指伸筋(そうししんきん)など
打撲(打ち身)の治癒期間は、症状の程度(軽度〜重度)や部位によって異なりますが、一般的には以下のようになります。
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🔹【軽度の打撲】
(皮下出血や軽い腫れ、痛みがあるが、日常生活に大きな支障なし)
➡ 3日〜1週間程度で回復
• 青あざ(内出血)は、色が変化しながら1週間ほどで消えることが多いです。
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🔹【中等度の打撲】
(腫れが強く、圧痛や動作時痛があり、動かしにくい)
➡ 1〜2週間程度
• 筋肉の損傷がある場合、回復までにもう少しかかることも。
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🔹【重度の打撲】
(広範囲な腫れ、強い痛み、深部の損傷、血腫がある)
➡ 3週間〜1ヶ月以上かかることも
• とくに太ももなどの筋肉が分厚い部分では、**筋挫傷(コンタクチャー)**に発展することもあり、長引くケースもあります。
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🚨以下のような場合は早めに受診を
• 痛みがどんどん強くなる
• 腫れが引かない
• 関節が動かせない
• 感覚異常(しびれなど)がある
• 発熱を伴う
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必要に応じて、安静・アイシング・圧迫・挙上(RICE処置)が基本となります。
必要なら、治癒期間に応じてストレッチやリハビリも有効です。
🔹 腱板炎の徒手検査法(整形外科的テスト)
以下に腱板(特に棘上筋)炎に対して有効なテストを紹介します:
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① ペインフルアーク徴候(Painful Arc Sign)
• 方法:患者に腕を自分で外転(横に上げる)させる
• 陽性所見:60°〜120°付近で肩に鋭い痛み
• 意味:肩峰下での腱板インピンジメント(棘上筋炎が多い)
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② ドロップアームテスト(Drop Arm Test)
• 方法:90°まで外転させ、そこからゆっくり腕を下ろさせる
• 陽性所見:途中で痛みで支えられず腕がストンと落ちる
• 意味:棘上筋腱の損傷や炎症を示唆(断裂の可能性も)
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③ エンプティカンテスト(Empty Can Test/Jobe Test)
• 方法:肩を90°外転し、30°前方に傾け、**親指を下(内旋)**にして抵抗をかける
• 陽性所見:痛みや筋力低下
• 意味:棘上筋腱炎や断裂
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④ ホーキンステスト(Hawkins-Kennedy Test)
• 方法:肩を90°屈曲し、肘も90°屈曲させて内旋させる
• 陽性所見:肩前面の痛み
• 意味:肩峰下でのインピンジメント(棘上筋や滑液包)
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⑤ ニアー徴候(Neer Test)
• 方法:患者の手を回内させ、セラピストが肩を前方挙上させる
• 陽性所見:肩の前・外側の痛み
• 意味:腱板(特に棘上筋)や滑液包のインピンジメント徴候
20代の男性スポーツマンでも頚椎症性神経根症は起こり得ます。ただし、高齢者に多い「加齢変性」が原因のものとは少し背景が異なります。
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🔍 20代スポーツマンにおける発症メカニズム
✅ 1. 椎間板の損傷(ヘルニア型)
• 若年者の場合、椎間板ヘルニアが原因で神経根を圧迫し、
結果的に「頚椎症性神経根症」と類似の症状を起こすケースがあります。
• 特にラグビー・柔道・サッカー・野球の外野手・格闘技系など、
首の圧迫や衝撃が多いスポーツでは起こりやすいです。
✅ 2. 反復する過伸展・過屈曲による機械的ストレス
• 繰り返される首の伸展・回旋動作(例えばスローイン、タックル時の頭の動きなど)が
頚椎の関節や椎間板に負荷をかけ、変性・炎症・神経圧迫につながります。
✅ 3. 筋バランスの崩れによる局所の負荷集中
• スポーツマンは一部の筋が発達しすぎたり、他の部位とのバランスが崩れることがあります。
• 特に肩甲帯や斜角筋・胸鎖乳突筋の過緊張により、頚椎のアライメントが乱れやすくなり、神経根に負担がかかります
サッカー中の接触により膝を負傷し、
• 腫れがある
• 歩行時に痛みがある
• 骨に異常はない(=X線検査で骨折は否定された)
という状況から考えられる主な疾患・損傷は以下のとおりです。
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🔍 考えられる疾患・損傷
1. 靭帯損傷(特に前十字靭帯・内側側副靭帯)
• 膝の腫れや不安定感、動作時の痛みが特徴
• 強い外力やひねり動作で損傷しやすい
• 前十字靭帯損傷の場合、関節内出血により急激に腫れることも
2. 半月板損傷
• 回旋や圧迫で損傷
• 引っかかり感や屈伸での痛み、可動域制限が出る
• 腫れも伴う場合がある
3. 関節内血腫(外傷性)
• 衝突により関節内で出血が起こる
• 明らかな骨折がなくても、靭帯や関節包の損傷で血腫がたまる
• 腫れ・熱感・痛みが強い
4. 膝蓋骨脱臼 or サブラックス(軽度の脱臼)
• 膝のお皿が外れる or 一時的にズレる
• 明確な脱臼がなくても軟部組織の損傷が起こり腫れることがある
5. 膝関節の打撲 / 軟部組織損傷
• 骨に異常がない場合でも、筋肉・靭帯・滑膜などの損傷で腫れと痛みが出る
• 比較的軽度なことも多いが、症状が強ければ注意が必要
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🧪 必要な追加評価・検査
• MRI:靭帯損傷や半月板損傷を評価するために有効(X線ではわからない)
• 超音波:関節液や血腫の評価に有用
• 徒手検査:医師による前十字靭帯・半月板などの機能的評価
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🩺 アドバイス
現在の症状(腫れ+歩行痛)からは、靭帯や半月板など軟部組織の損傷が疑わしいため、以下をおすすめします:
• 整形外科でのMRI検査の相談
• 腫れが強い間は安静・アイシング・膝の挙上(RICE処置)
• 悪化を防ぐために、無理な歩行・運動は避ける